Perfume FES!!2017 vsマキシマムザホルモン

2017年。毎年Perfume のLIVEに参加している僕は悩んでいました。

【今年のPerfumeは、どうやら対バンLIVEしかしないようだ・・・】

なぜ悩んだのかと言いますと。。。

まず、これまで自分は対バン形式のPerfumeFESを敬遠してきたんですよ。というのも、Perfume単独のLIVE主義者だったんで。というのもPerfumeのLIVEの大きな魅力の一つに演出があるんです。MCやパフォーマンスはもちろんなんですけど、常に革新的な演出を披露する場としてのLIVEを観ては、やっぱりPerfumeのLIVEが一番すごいよなーと結論つけて帰路についてきた。ライブの時間が3時間だとして、対バンやと1.5時間他のアーティストを観なあかん。それって勿体ないやん。Perfume以上に曲知ってるアーティストなんてSMAPくらいだし、残りの1.5時間そんなに楽しめへんのちゃうか、と。

(余談ですが、SMAPPerfumeがスマスマでコラボしてるんですけど、めっちゃカッコいいのでYoutubeとかで探してみてほしいです。)

次に、2017年6月に行われたPerfume FESは幕張で行われました。僕は『LEVEL3』以降毎年東京でLIVEに参加してきたんですが、その際、いつも付き合ってくれる友人がいたんです。ひとりでLIVE参戦できなくて。ツレLiveするタイプなんです。で、その彼は、そこまでPerfumeのファンではないのだが、まあ暇やからついていってもいいよ、といったくらいなんです。でも、9月に再び開催されるライブは、名古屋か大阪。さすがについてきてはくれないだろうと。でも、一人で行く度胸はないし、

だから、相当悩んだんですよね。

しかしながら、次第にPerfume2017年、この対バンにこだわったのには何か理由があるのではないか、と思うようになり、行くことに決めました。何かあるんだろうと。そして、とりあえず、P.T.A会員先行予約で申込。唯一当たったのが、最終日9/14のマキシマムザホルモンとの対バンLIVE。星野源はあっさり落ちた。紅白でするのではないかと期待したものの観れなかった4人の恋ダンスは結局、後日ワイドショーで見ることになりましたよ…無念…

 とまあ、LIVEに行くまでのいきさつを書いてみたのですが、誰が興味あんねん‼と聞こえてきそうなので、ここから、ちょっとライブを観て思ったあれこれを書いていきます。

まず、チケットを取ってから実際に観に行くまでの間に大きな変化があったのです。これなんですけど。

www.machikado-creative.jp

これを読んでから、本当にガラッと変わったんですよ。今自分が1か月遅れで書こうとしているのとかも全部これのおかげです。世界一遅いのところを参考にしました。わかりやすく。で、これでグッとマキシマムザホルモンとの距離感が近くなったと言うのでしょうか。なるほど音楽性の高さ、それぞれのバランスの良さ、いや、彼らが組んでいることの意義、男性性などなど。この文章を入り口にホルモンを観れることのありがたさを感じるようになったのです。でも、

Perfumeとホルモンの対バンは今回で3回目。なぜ、Perfumeは3度もマキシマムザホルモンを相手に選んだのか?

それはまだわかっていなかった。

 今回のPerfumeFES、このホルモンとの対バンだけ形式が少し特殊だったんですよね。というのも、アリーナがスタンディングになってて、スタンド席は指定席。すごくどうでもいいんですけど、スタンディングとスタンド席のややこしさ、なんとかなりませんかね。で、ほら、やっぱ、ホルモンのLIVEってとにかく激しいって言うじゃないですか。ヘドバンとかダイブとかモッシュみたいな。それが激しいと楽しむ以上につかれると思ったんでスタンド席にしたんですよ。で、PerfumeのLIVEは入場してみないと席がわからないシステムなんで、どうかな~と思ってたら、ステージとアリーナ客席のちょうど間のスタンドだったんです。イメージしやすくするために、言うと、テニスコートの審判の位置です。正直LIVE観てて、アリーナ席うらやましいなーとも思ってたんですけど、この審判席、めちゃくちゃよかったんですよ。

そして、LIVE開演。先攻・マキシマムザホルモン。4人が入場し、いきなり「恋のメガラバ」が始まります。知ってる曲や!!!!ってなって、いきなり会場のボルテージ(僕のテンション)は最高潮。ダイスケはんを見てたら、音楽のノリ方がわかって、あ、この人が入口なんだ!と思って。なんか、こう、P.T.A側の僕たちにすごい優しくて、、、で、両サイドにはあの亮君とタトゥーが凄いベースの上ちゃんがいるて、一番後ろにはドラムのナヲさん。とにかく、ダイヤモンド型、美しい・・・かつての、ACミランのカカ、セードルフガットゥーゾピルロの黄金のカルテットばりの美しさ。あの個性がきれいにあのメンバーだからこその正解っていうのかな、おさまりがとにかく良い。このメンバー4人が集まったという歴史的事実は大正解なんだと思いました。奇跡とかそんな次元の話じゃないんですよね。で、審判席の話に戻るんですけど、ホルモンの演奏が始まると、ホルモンの放つ熱と、客席全体の熱のぶつかり合いがとにかくすごいのがよく見えるんですよ。ほんまに、これ、勝負やな・・・みたいな。ガチで審判席みたいな。で、そんな両者がヘドバンでラリーしているさまを観ていると、なんか、参加者にはなれなかったけど、特等席で観れている優越感がありました。実際は、スタンド席からヘドバンしてたんですけど。もはやヘドバンしない選択肢なんかないんですよ。だって、ダイスケはんがやれっていうし、亮君たまにチェックしに来るし。ダイスケはんの振りのレクチャーがどれだけ楽しみやすくしてくれたことか。サービス精神ハンパない。津田製麺所バンザイですよ。マジで超好きになりましたよ。MC中は、ダイスケはんとナヲさんが話すんですよね。上ちゃんと亮君、マジで、一言もしゃべってなかった気がする。これ結構驚いたとこでしたね。亮君めっちゃ喋りそうなのに。歌ってるときあんなに真剣な顔で吠えてたのに。

で、正直、自分の勉強不足だったんですけど、歌詞がほとんどわからなかったんですよ。LIVEのスクリーンに歌詞が出る乃木坂スタイルじゃなかったものですから。で、そもそも、「爪爪爪」とか「ぶっ生き返す」を聴いていた頃も、歌詞が支離滅裂、何言ってるか分かんなかったんですよ。でも、そんなこと関係ないんだなって。感動しました。音楽ってそういうことじゃないのかなと。歌詞や意味やそんなものを超えて、音楽が、それぞれの楽器の音が耳に突き刺さる身体全体が包まれる音楽を浴びたと思えたのは初めてでした。その場で生み出されてる現象・体験そのものに犯されてる感覚なんですよ。もう突き抜ける衝撃でした。狂ってる。でも、彼らの演奏する姿、歌う姿を見てたら狂わない人生に何の価値があるんだろう。狂わないと、この人たちに一生かないっこないと思いました。だから、さっきのひろのぶさんの文章の最後に出てくる「亮君と出会ったことが会社を辞めるキッカケになってしまった」がなんかすごく分かる気がするんです。人生一回しかないこととか全部思い出させてくれるというか。

で、さっき、歌詞何言ってるか分からない、何を伝えようとしてるのかわからないって書いたんですけど、これ、そもそも僕がPerfumeを好きになった時と全く同じなんですよ。Perfumeも「ポリリズム」で知って、「love the world」で一気に引き込まれて、「Dream Fighter」で堕ちたんで。やっぱり、歌詞の意味だとか、人間性とかじゃない、3人が歌って踊る「現象」に魅せられてしまったと思うんです。「歌詞がいいよね」とか「メロディーが」とかそんなのいくらでもあると思うんです。好きになる理由って。でも、「体験」で好きになってしまったものは永遠なんじゃないかなと思います。PerfumeFESが終わって、ホルモンのTwitterとインスタをフォローしました。すると、彼らはいろんなLIVEに出演してるんですよ。うわぁぁぁぁ、行きてえぇぇぇぇですよ。謎のジェラシーまで。アカン、これが腹ペコか。餓死寸前。この世にCDがあってよかったです。救われました。

で、さんざん歌詞について言いましたけど、「ぶっ生き返す‼」のサビの「脳味噌常に震わせて 荒々と運命にそむく もういっそ 俺に生まれたなら 君をぶっ生き返す」が最高過ぎて、たぶん、これを覚えてあの場にいたなら、僕泣いてたと思います。ホルモンがステージからはけて、セットチェンジのために休憩時間に入るんですけど、しばらく座れなかったです。泣きそうにもなってました。

常に本気で、本気過ぎて、あ、この人たち、余力とかそういう中途半端な言葉を黒く塗りつぶして自分の辞書から消してるなって思いました。多分、目の前の相手に全力で音楽をぶつけるっていう原点から一歩も動くつもりがないんだと思います。初心忘れるべからずって言葉があるくらいに、人は初心を忘れるの生き物のはずなのに、原点から全く動かないんです。すごかった。たぶん、マキシマムザホルモンの名前はもちろん、下手したらどんなバンドかまでほとんどの人が知ってる。それって国民的ってことじゃないですか。でも、ホルモンは表か裏かで言うと裏。表はもちろん。。。

後攻、Perfume

まず、2016年の話をしてもいいですか。2016年のPerfumeは、まずリオ五輪の閉会式にチームPerfumeが、詳しく言うと、振り付けのMIKIKO先生が演出として、プロデューサーの中田ヤスタカが音楽で、映像のライゾマティクスも演出に参加しました。LIVEとしては、「COSMIC EXPLORER」をやってました。自分が観に行ったのが、幕張メッセのスタンディング・エディション。初めて見たzepp Tokyo以来のスタンディングでのLIVE。しかも、ステージの目の前だったのでとにかく最高だったんですけど、ちょっと寂しかったんですよね。それは、幕張の後に北米ツアーが開催ってなって、MCとかでも、北米ツアー行ってきますって話になったんです。素直にファンなら、「がんばってね」で良いじゃないですか。でも、なんか、「北米かぁ、遠いなあ」って。別に北米ツアーに参加しようと思って出た「遠いなあ」じゃなく、いよいよPerfumeが完成してしまったんじゃないか、と思ってしまったんですよ。つくづく勝手なファンだと分かってるんですけど、思っちゃったなあ。やっぱり、好きだし、実際に東京五輪がリアルなところに見えてきてて、開会式にいるようなことがあればそれほどまでに嬉しいことはないんですけど、ちょっと乗り切れないところもあって、その感情の正体は良く分かってないんですけど、これからどんな風に3人を観ればいいのか、急にピントが合わなくなったんですよね。と、思ってしまったのが2016年。で、それから月日は流れ、この9/14に至るわけです。

なぜ、マキシマムザホルモンを、対バンLIVEの2017年の締めくくりに選んだか。それは、最多出場であることも理由の一つかもしれないけど、やはり最大の理由は、常に進化を続け動き続けるPerfumeの対極で、つまり、さっき書いたような原点に留まり続けるのからでしょう。

だからこそ、Perfumeとホルモンは表裏一体だと言いたいんです。どちらも国民的でありながら、その存在は一見すると真逆。メジャーな存在として、一方はカルト的な存在として。あと、Perfumeも、ホルモンも、絶対に仲違いで解散したりするようなことはないと思うんですよ。メンバー間の絆が圧倒的な彼ら、彼女らへの支持、信頼につながってるとも思います。絶対に離れることがないと思います。ホルモンのことそこまで詳しくないけど確信出来ます。

だからこそ、このPerfume FESにマキシマムザホルモンはなくてはならない。彼ら以上にPerfumeの本気を導く存在はいないんですから。「ホルモンを観てると、初心を思い出す。インディーズの頃の、あの、一つでもやらかして帰ろうって気持ちとか。最近はずいぶん暖かい場所にいたんだなあって思った。」ってあ~ちゃんが言ってました。もはや、ホルモンがおふくろの味みたいになってましたよ。でも、あ~ちゃんからその言葉を聞けて、なんか、まだまだPerfumeは未完成だし、まだまだすごいグループになるんだなって思えて、本気で心の底から「Perfume、行くところまで行ってくれ。」って叫びました。東京五輪、本気であると思います。そのために出来ることはもうやりつくしてほしいなと思うし、全力で応援します。

マキシマムザホルモンに出会い、Perfumeを改めて好きになった最高のLIVEでした。一生忘れられない体験になりました。

 いきなりFLASH、GLITTERは最高だったし、MY COLORをライブで聞いたのスゴイ久しぶりで、チョイスしたダイスケはんはここでも最高でした。If you wannaはもう耳に馴染みまくってたんですが大音量で聞くとよりハンパなかった。FAKE ITからのチョコレイト・ディスコで会場は完全にダンスホールとなり、TOKYO GIRLで完璧な締め。

で、アンコールでは、ナヲさん登場で、レーザービームとねえ。最後はただただその名の通りお祭り気分でぶちあがりました。

にしても、今のPerfume、J‐popにもロックにもアイドルにも対峙できる唯一の存在なのではないかと思います。そのジャンルを飛び越えて横断し続けるためにも、今年の対バンイヤーが絶対に必要だったのだと思える時が来ると思いますし。

うん、最高でした。

やっぱりPerfumeのLIVEが一番すごいよなー。