M-1グランプリ 決勝進出者が決定。「スーパーマラドーナの悲運」

今年ももうそんな季節か・・・なんて言葉が聞こえてきます。

M-1の決勝進出者が発表されました。

M-1グランプリ2017

 

natalie.mu

”準決勝を勝ち抜いたのは、ジャルジャルかまいたちカミナリマヂカルラブリーミキさや香とろサーモン和牛ゆにばーすの9組“

注目としては、キングオブコント2017王者・かまいたちM-1グランプリ2017も獲るのか、昨年惜しくも準優勝だった和牛がリベンジを達成するのか、ラストイヤーのとろサーモンが獲るのか、と言ったところでしょうか。キングオブコントM-1の二冠を達成した芸人はいまだかつていないので、かまいたちがここで優勝すれば、間違いなく最強の芸人ということになりますから、楽しみです。和牛について言うと、去年松本人志が最終決戦での投票で入れて準優勝になりました。これは、M-1初期の、2002年に松本が優勝したますだおかだではなくフットボールアワーに票を入れていて、翌2003年にフットボールアワーが優勝した、という出来事があって、放送室でも、そのことが語られていました。(ちなみに、2003年には松本はフットボールアワーではなく笑い飯に入れてましたが、翌2004年に制したのはアンタッチャブルなので関係ないっちゃないんですが。)M-1が再開してから3年目という点では2003年と同じなので、もしかしたら・・・というだけのことです。

今年は、とにかく準決勝のチケットが全然取れなくて、チケキャンでずっと追ってたものの、2万~3万の間での取引しかなくて、泣く泣く諦めました。去年とかそうでもなかった気がするんですけど、今年はなぜかすごかったです。会場のキャパとかの関係なのかな、と思い調べると、今年のNEW PIER HALLでおよそ800人で去年のよみうりホールが1100人でした。なるほど・・・

なので、準決勝は観に行けてないんですよ。これ、めちゃくちゃ悲しくて。で、とある友人が見に行けることになった、というもんですから、準決勝当日、終わってから会いに行きまして、話を聞きました。もちろん、席によってウケ具合も違ってきたりするのでもちろんその友人の話だけではわからない部分も多いんですけど、その友人の話と、Gyao!で観た準々決勝のネタからいろいろ考えて、予想を立てたりしたので、それをベースに色々お話ししようかなと。

予想⇒ジャルジャルゆにばーすかまいたちさや香マヂカルラブリー相席スタート囲碁将棋、見取り図、スーパーマラドーナ。(太字が決勝進出)

予想は全組吉本だったんですね。これについてはのちほど。

5組当たりました。5組のうち、ジャルジャルさや香マヂカルラブリーは、3回戦もしくは準々決勝で披露したネタ、つまりGyao!で観ることが出来たネタを、準決勝で披露したらしく、一方、かまいたちとゆにばーすはそのどちらでも出さなかったネタをやったらしい。かまいたちの賞レースの戦い方の上手さと、ゆにばーす川瀬名人の知将ぶりが発揮されているなあと思ったわけですが、ネタの内容を聞く限り、特にゆにばーすのネタが相当面白そうな感じがしたので早く見たくて仕方ないです。かまいたちもほぼトップでウケてたらしいですし。にしても、今年に入って、川瀬名人にフューチャーして、彼の「M-1への執着」を見事に映し出していたゴッドタンはやはりすごい。ウエストランドのことも引っ張り上げてほしい。あと、曇ちゃんも。

で、予想の残り4組では、見取り図、相席スタートが準々決勝と同じネタ(相席スタートのネタGyao!で観れるからぜひ見てほしい。めちゃくちゃ面白いです。ゆにばーすに男女コンビ枠で負けたのかな。二組でもいいのに。)、スーパーマラドーナ囲碁将棋は変えてきたらしく、それこそ4組とも準決勝観に行った人のTwitterでの予想なんかで数多くの人が挙げてたコンビで、特に、スーパーマラドーナは、正直3回戦、準々決勝と、「大丈夫か?」と思ったんですけど、準決勝には間に合わせてきたと聴いて安心してたんですけどね・・・

スーパーマラドーナはいつも悲運

つくづく、スーパーマラドーナは悲運だな、と思います。2016年のM-1ってファイナルに残った3組の実力が一番拮抗してたと思うんですよ。大体、ファイナルって3組が上がるんですけど、1組が圧倒的に強いか、二組で競う場合がほとんどで、2016年は珍しく3組で拮抗した。だから優勝は銀シャリだったけど、和牛とスーマラも売れるんじゃない?って空気が確かにあった。なんなら、ネタ以外の部分では、スーマラ田中の独壇場だったわけですよ。観た人ならわかってくれると信じてます。で、2016年の決勝から1週間ほど経って、ノンスタ井上の事故に武智が同乗してしまった結果、武智をなぜか起用できない、流れになってしまった、と。正直、あの雰囲気が、「もう本当にテレビって・・・」って拒否反応が出たレアケースでしたよ。ただ、個人的にスーパーマラドーナが真にきついのは、松本人志が実力があるのに日の目を見ない若手芸人を招いて、トークするという『下がり上がり』という番組に事故からしばらくしてスーパーマラドーナがゲストに呼ばれました。

下がり上がり - フジテレビ

その中で、M-1の決勝の話が出て、そこで、松本は一本目のネタより、二本目が全然よかったと評したました。

一本目のネタは、2016年のM-1準決勝でトップウケだったネタなんですね。言うなれば、決勝に導いたネタ。それに対して、二本目のネタは、若手のころからやっているネタで、スーパーマラドーナM-1においては初の決勝に上がったのは、2015年なので、二本目のネタは決勝には上がれなかったネタでもあるんですね。

もちろん、やり慣れてるからこそ強いネタではあるんですけど、M-1の予選の審査員ってどっちかというと、革新性を評価する傾向にあるので、でも、決勝の審査をする松本人志に2本目が良いと言われてしまった。この苦悩は結構大きかったんじゃないか、と。

で、今年。2017年。去年に近いシステムのネタで、ウケの量もすごかったのに、落ちた。

でも、2015年、2016年。いずれも、敗者復活から勝ち上がったコンビは最終決戦まで残ってます。いや、サンドウィッチマンが優勝した年以降、敗者復活のメンバーと1stステージの順位は、サンドウィッチマン(1)、オードリー(1)、NON STYLE(2)、パンクブーブー(1)、トレンディエンジェル(2)、和牛(2)。全組ファイナル進出ですよ。特に、2015年からのM-1では、ネタ前の各コンビのVTRがなくなったので、会場のお客さんも視聴者もコンビに関する情報が入らなくなったんですよね。で、唯一、番組内でドラマがついてくるのが敗者復活から勝ち上がるコンビだったわけです。番組内で敗者復活戦での順位まで発表されますから。ホームとしてネタをできるので、その強みもありますよ、と。だから、スーパーマラドーナ、準決勝あれだけウケたんだから、敗者復活からぶっちぎればええやんか、と思ったらこれですよ。

「笑神籤(えみくじ)」

”会見では、敗者復活戦の勝者が決勝戦の最初に発表されること、ネタ順が「笑神籤(えみくじ)」なる新たな方法でを決められることが発表された。「笑神籤」とは、決勝戦メンバーの名前が書かれた“おみくじ”を生放送中に1組ずつ引いていき、名前が出たコンビがそのまますぐにネタを披露するという方式。出番前のコンビ全員が常にネタのスタンバイをしておく必要があるこのルール”

いや、笑神様は突然に」もびっくりなこの突然のルール改正。

これによって、敗者復活組のメリットは完全に取っ払われます。スーパーマラドーナはいつも悲運だ。だけど、去年最終決戦に進むことが決まってすぐに予定とは違うネタを披露した彼らなら関係ないか。あと、11/18放送のTBSラジオ「ナイツのちゃきちゃき大放送」にて、塙「そっちの方が(笑神籤のシステム)良いと思う。寝坊して3分前にギリギリでやった方がウケたりするから、関係ない。」との冷静な意見もありました。

「下がり上がり」の話で行くと、見取り図にも頑張ってほしいんですけども。

個人的には、ジャルジャルに頑張ってほしいのと、スーパーマラドーナが敗者復活から来てほしいというのと、マヂカルラブリーのネタを松本人志がどう評するのか聞きたいな、って思います。もちろん、審査員の顔ぶれが一番気になるんですけど。

あ、そうだ。決勝進出者で、カミナリ以外の全組がよしもと所属というのが結構話題になってて、「結局かよ」的な意見多数あると思うんですけど、これ、準決勝の審査員のホンネとしては、「いや、カミナリ入れるのでも、だいぶ迎合した方だよ」だと思うんですよね。実際、全組吉本で予想してましたけど、今大会に関しては準々決勝が悪くて、準決勝に上がったコンビ30組のうち、非よしもとは8組でしたから。その段階で絞りすぎてるし、もし、それが正当な評価なんだったら決勝で全組よしもとになることを避けるべきじゃなかったと思います。実際、数の原理と会社の規模、劇場の数等考えても、よしもとが多くなるのはある意味当然なので、そこで、変に事務所のバランスとかを気にするのすごく気持ち悪いなって思います。しかも、上がったカミナリも上沼さんがいる限り上位進出は厳しいですし。。。おそらくの話ですが。

「ま、テレビ番組だからね」と言われればそうなんですが、少し釈然とはしませんね。うん。

何にせよ、12・3敗者復活から決勝戦まで楽しみにしたいと思います。