Perfume×docomoの見せた「新しい地図」

2017年11月は凄い転換期なのかもしれない。稲垣草彅香取の72時間テレビにワーワー言ってたら、今度はPerfume

何をするか一切非公表で、ただPerfumedocomoがコラボレーションしたパフォーマンスを行う、ということしか明らかではなかった。「全世界生中継」という言葉はとても強くて、何かとんでもないことをやってくれる、と期待させてくれる。また、VOL.01ということはこれから続いていくプロジェクトなわけで、その初回にPerfumeが選ばれた、ということもファンとしてはうれしい。つくづく、最新技術とPerfumeは結び付いてくれる。それは、もちろんPerfumeの能力の高さと革新的挑戦を続ける姿勢がもたらしていることには疑いの余地なんてない。

で、このPerfume×docomoのパフォーマンス。2017年11月8日21時。これに間に合わせるためにバイト先のお店を閉店時間よりフライングして締めた。大正解だった。自由が丘のベンチに座り、21時ちょうどを迎えた。歴史の転換点。

それからの数分間。凄かった。いや、あの、やっぱりPerfumeってすごいよ。あの数分間、3人が地球をステージにLIVEを行ったんですよ。うん、全然言葉が足りてない。

21時になってYoutubeの画面は、地球上の三つの地点を示す。ニューヨーク、ロンドン、東京。そして3人の姿に画面が変わる。ニューヨークにのっちが、ロンドンにかしゆかが、東京にあ~ちゃんが。

「結成して17年、私たちは初めて、別々のステージに立つ。」

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PerfumeのLIVEは、ステージの上に3人しか登場しない、という掟がある。それは、どんなにPerfumeが大きくなっても変わることがない「掟」なのだ。3人以上になることもないが、逆に3人よりも少なくなることもない。どんな時でも3人。となると、この企画は掟破りなんじゃないの?と。いや、だからこそ、docomoは今回Perfumeでこのプロジェクトをする必要があったのか。

「距離を超えて、私たちはどこまで息を合わせられるだろうか。」

「想像を超えて、私たちはどこまで心に迫れるだろうか。」

「距離をなくせ。」

世界各地に離れてしまった3人が、それでも同じステージに立つことなどできるのか。同じステージに立つ、というのは3人が同じ時空間を共にするということだ。技術や表現方法によって。

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で、3人の歩く後ろ姿が移されて、その後ろ姿は撮影されたものから、生中継への画面へと切り替わる。3人の進む後ろ姿といえば、新しい地図がやはり想起されてしまう。

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「信じていればきっといつか出会う」というこの動画のメッセージは、現時点では距離があることと、その距離を0にすることは可能だ、ということだ。新しい地図が精神的な距離を(仲違いとかではなく)0にしようと本気で動き出したのだとすると、Perfumeはそれを肉体的、物理的にやろうとしている。72時間はさすがに肉体的な要素もあったけれど。

3人がそれぞれの正四面体に入ってパフォーマンスを開始する。Perfumeのアイコンでもある「正三角形」だけで構成されている正四面体がステージ。そして始まったパフォーマンスでは、その正四面体の中で3人が息の合ったダンスを披露していたり、3人から1人の人間になっていた。もう凄すぎました。完璧。ノーミス。あの3人、なんであんなに本番に強いんだろうか。最近はどんなことでも安心して見ていられる。いよいよアーティストとして異次元な地点に到達しつつあるのではないか。チームPerfumeがどんどん日本のエンターテインメントの中心に位置しつつある中で、それがまた彼女たちを成長させる。今回のこのLIVEパフォーマンスが東京、ロンドン、ニューヨークというアジア、ヨーロッパ、アメリカを代表する3都市を結んだ世界最大規模のステージで行われ、それをリアルタイムで自分のデバイスで観ることが出来る。そんな素晴らしい時代。2017年11月8日現在Perfumeが世界で一番進んでいることをやってのけた。間違いなく、2020年の主役となる日本の東京。そのなかでこのパフォーマンスは日本を代表する名刺のようなものになったのではないか、と思う。もう、いっそ、リハーサルだったと言ってしまいたい。

チームPerfumeリオ五輪の閉会式を手掛けて、そのことを知っている多くの人はPerfumeとオリンピックの距離が近づいた、と思う。それ以上に本人たちだって意識してないわけがない。パフォーマンス終了後、あ~ちゃんは「東京オリンピックの頃には、このdocomoさんの技術はますますすごいことになってて、ゴールした瞬間に(通信の)時差とか無く世界中が同時に沸き立つことが出来るかもしれんね」さらっと東京オリンピックの話に出来るあ~ちゃんが好きだ。

唯一首をかしげたのは、アーティスト写真では、黄色がかしゆかで、青がのっちだったのに、このパフォーマンスでは、かしゆかが青で、のっちが黄色になっていたこと。なんでそろえなかったんだろ。 

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最近、テレビで、画面で魅せるパフォーマンスが凄すぎるんですよね。Mステのスペシャルで披露した『エレクトロ・ワールド』も、『内村五輪宣言!~TOKYO 2020開幕1000日前スペシャル~』もちょっと、あまりに凄すぎて正直無料でこれ観れるの得過ぎると思ったし、それでもまだこの凄さに気づいてない人が割といて衝撃だしショックでもあります。てか、紅白とか、Mステなどの生放送の音楽番組で観れた凄いパフォーマンスでDVD化されないんですかね。紅白は一回アルバムについてきましたけど。

1回1回ファンの想像を超えるものを提示し続けてくれることはとてもうれしいし、やっぱついていこうと思うんですよね。この最近、DISPLAYで魅せてくれているものが今後どうLIVEに活かされていくのか考えだしたらワクワクが止まりません。やっぱすごいです。

この動画を観てくれる人が一人でも増えてくれたら本望です。

youtu.be

余談ですが、SMAP好きな方には是非、スマスマの歌ゲストにPerfumeが来た時のパフォーマンス見てほしいです。中田ヤスタカが神みたいな曲のつなぎ方してるので。

 

期待してます。楽しみです。
起こせ、ミラクル。